禁煙によるニコチン離脱症状の期間と緩和する方法
- 2023.11.16
- 禁煙による効果

喫煙者の数が減ってきている昨今ですが、いまだに止めたくても止められない・止めよう!と決心したのに禁煙に失敗してしまった方も少なくないと思います。しかし、タバコはニコチン離脱症状が原因で簡単には辞められません。ニコチン離脱症状は、2週間から3週間は続くと言われています。ニコチン離脱症状の対策はチャンピックスが有効です。
タバコが辞められない原因はニコチン離脱症状
禁煙の妨げになる一番の理由はニコチン依存による「ニコチン離脱症状(禁断症状)」です。
離脱症状とは、からだの中からニコチンが抜ける時に起こる症状で、集中できない・頭痛・不眠・便秘など人によって様々です。
多くの喫煙者はイライラした時や気分が落ち込んだ時にタバコを吸うとスッキリすると言います。そのイライラ感・無気力感は実際はニコチンが切れたことによる症状であり、それを解消するためにタバコを吸うという悪循環に陥ってしまうのです。
つまり、喫煙がストレス解消法というのは勘違いで、実はストレスを作り出す原因だったのです。
ニコチン離脱症状の期間
ニコチン離脱症状はどれくらいの期間続くのでしょうか。また、その症状に打ち勝ち、禁煙の成功に一歩近づくにはどうしたら良いのでしょうか。
離脱症状は長くても2~3週間と言われています。まず喫煙後20分程度で軽い症状が出始めます。2日から7日でピークとなり、長くても2週間から3週間で治まります。
ニコチン離脱症状は、一生続くわけではないのです。
まず最初の1週間を我慢すればその後はどんどん楽になっていきます。3日後には肺機能の改善が見られ、7日後には質の高い睡眠が摂れるようになります。
1か月を過ぎるころには離脱症状はかなり軽減します。禁煙の第一段階成功と言えるでしょう。1年後には免疫も上がり、咳や痰などで悩まされることも少なくなくなります。
ここまでくると禁煙はほとんど成功です。5年も過ぎれば肺がんリスクはかなり低下し、その他心疾患や脳梗塞などの病気のリスクも減少します。
ニコチン離脱症状の対策はチャンピックス
禁煙の大きな助けになるのは禁煙治療薬・チャンピックスです。
タバコをやめようと決意したらまずは近くの禁煙外来のある医療機関へ相談することが禁煙への近道です。禁煙外来に行けば、チャンピックスを処方してもらえます。
チャンピックスによる禁煙治療は、下記5項目を満たせば健康保険を使って行うことができます。
- 直ちに(2週間以内に)禁煙をしようと考えていること。
- ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)が5点以上であること。
- ブリンクマン指数(1日喫煙本数×喫煙年数)が200以上であること。(34歳以下の方はこの要件を満たす必要はありません)
- 禁煙治療を受けることを文書により同意していること。
- 過去1年以内に健康保険を使った禁煙治療を受けていないこと。
保険適応の禁煙治療では12週間の間、禁煙補助薬での治療と5回の診療が受けられます。13週以降の薬剤費は自費になります。

禁煙治療を成功させるコツは、チャンピックスで早めに治療を開始することと、可能な限り連続して受診することです。
禁煙によるメリットとデメリット
禁煙によるメリットは数えきれないほどあります。
- 健康になる
- 寿命が延びる
- お金の節約になる
- 食事がおいしく感じる
- 肌がキレイになる
遅すぎる禁煙はありません。禁煙後たった24時間で心臓発作のリスクが低下すると言われています。
一方、デメリットは全くありません。食事がおいしく感じることで、体重が増加する程度ですが、それは自身で調整できます。ニコチンのように依存性があるわけではありません。
充実した人生を送るためにも、今この瞬間から、チャンピックスで禁煙を始めてみてはいかがでしょうか。
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